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なるほど園芸用語

寄せ植え

公開日:2020.7.30 更新日: 2021.4.13

庭や容器などのある空間を装飾するために、異種ないし同種の植物を寄せ集めて植え、仕立てることを寄せ植えという。

また、縁起を祝うために縁起物の植物を寄せ植えした鉢物も寄せ植えと呼び、正月の寄せ植えというように鉢物の代名詞のように用いる。縁起物の寄せ植えには正月の松竹梅、長寿祝いの紅白梅などの鉢物がある。

異種の植物を混ぜて植えることは混植と言い、同種ならば単植と言う。
寄せ植えは単に混ぜて植えるのではなく、高さや形状、開花期や色彩などの異なる株を選定して、調和とレイアウトを図った上での植え込みを行い、その後の植物の生育を楽しむ。

寄せ植えは盆栽や庭での植栽法の1つであったが、欧米のフラワーアレンジメントやガーデニングの手法が導入され、寄せ植えの範囲が拡大した。

また観葉植物、ハーブ類、多肉植物、花壇用花などの苗が大量に生産され、多様な組み合わせの寄せ植えが可能になった。

盆栽での寄せ植えは、数本から十数本の樹木を鉢の中に植え込んで林や森などの風景を表現する仕立て法である。主役の木は前面に配し、後方に配した低い木が遠近感を生み、横に配した低い木が左右への広がりを出す。

山野草の寄せ植えでは、数種の異種植物を混植して仕立てる。生育環境が同じような種類を選び寄せ合わせて育てると、互いが丈夫に育ち、自然の感じをよく表わすことができる。

 

『農耕と園藝』2012年9月号より転載

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