HOME 読みもの なるほど園芸用語 乾燥果実(ドライフルーツ) なるほど園芸用語 乾燥果実(ドライフルーツ) ブドウ加工品カキ果実 公開日:2020.8.13 更新日: 2021.5.25 生鮮果実の液果を乾燥させ、水分を少なくして腐敗や変質を防ぎ、長期の保存ができるようにした果実を乾燥果実と言い、ドライフルーツとも言う。 常圧下で乾燥させた乾燥果実は生果とは異なる風味になり、干し果実とも言われる。 減圧下で乾燥させた果実は水を加えて戻すと、生果に近い風味や新鮮度が復元するので、脱水果実と言うべき製品になる。 干し果実は天日乾燥や人工加熱乾燥で生産され、乾燥が進む中で果実の成分組成が変化し、新鮮物とは違った加工品の風味を持つ。 水分含量は25%前後に仕上げる。 脱水果実は真空乾燥や凍結乾燥で生産され、水分含量は10%以下であり、吸湿性が高いので、防湿性のフィルム袋に入れられる。 乾燥果実は種名に「干し」を付け、干しブドウ、干し柿、干しスモモ、干しアンズ、干しイチジクなどと呼ぶ。 その他の干し果実には、リンゴ、バナナ、カラント、ナツメヤシ、マンゴー、ブルーベリー、パイナップルなどがある。 干しブドウは食材名のレーズンで流通し、褐色品をレーズン、淡色品をサルタナ・レーズン、マスカット種の果柄つきをマスカテルという。 レーズン用の主要品種は、種なしのサルタナ(北米での呼称トンプソンシードレス)である。 同一品種でも、カリフォルニアで作るレーズンは長期の天日干しのため、褐色になる。 なおデーツは干しナツメヤシの、ころ柿とあんぽ柿は干し柿の流通名である。 『農耕と園藝』2012年12月号より転載 この記事をシェア 関連記事 2024.3.15 薬剤摘果 果樹栽培においては、着果過多になると隔年結果を引き起こしたり、果実の品質の低下を […] 果樹栽培薬剤摘果 2024.2.15 ハナヤサイの異常花蕾 ハナヤサイの花芽分化は、一定の大きさに生育した苗が一定の低温にあうと起こる性質が […] 花芽分化ボトニングリーフィー毛羽立ちライシーハナヤサイ 2024.1.15 ビターピット リンゴの生理障害のひとつで、果実の主として中央部分から下の方にかけて発生する褐変 […] リンゴビターピット生理障害