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甘酸っぱい記憶は、遠いかなた パッションフルーツで空元気を出す!

公開日:2020.7.15

甘酸っぱい記憶は、遠いかなた パッションフルーツで空元気を出す!

朝ごはんを自分で作るようになりました。KILO790です。

妻の出す朝食は何もつけずに焼いたトーストのみ。たまに子どものお弁当の余り物の冷凍食品がコロンと出されます。

妻に改善を要求すると「文句あるなら自分でやれば」とか、言われるのもシャクなので、言われる前に自分で朝食は用意しますよ。えぇ、当たり前じゃないですかっ! ムッ。ひょっとして、今、全世界の女性を敵に回してる? いやいや、お女性様リスぺツ! 女性をこよなく愛するKILOです。

ていうかここの読者ってほとんど男性ですよね。絶対安全領域。男ブログ万歳。

最近のお気に入りは、とろけるチーズに生ハムのせたトーストに、ブルーベリーのジャムを落としたヨーグルト。前の晩にスーパーで買ったハーブサラダを添えて、ほーら、わたしの素敵な朝食のでき上がり。トーストを持つ手の小指が、思わず立っちゃいます。ゆくゆくは、タークのフライパンで、溶かしバターにローズマリーを散らしてトーストを焼くのが夢。

朝食にもう一品、フルーツを添えたら、完璧じゃないか。と思い立ち、今日も青果店『むさしや』飯島さんを訪ねていきました。

青果物出荷が北へ抜けて再び 九州に戻るタイミングで、大雨

買いだめができない大切な食料、農産物。大雨の影響で、秋の出荷量が今から心配だ。

「九州地方を襲った記録的豪雨水害で甚大な被害が発生してしまったね。飯島さんが感じた市場の感じはどうですか?」

「ちょうどハウス物と露地物が切り替わる時期で、ハウス物が北上していって東北産が出荷が終わり、九州地方の鹿児島産や福岡産の農産物の出荷体制が整うところに、あの大雨。先のことだけど、秋口からの農産物の出荷量が少なくなって、単価も上がり、消費者にとっては厳しいモノとなるだろうね。今でさえ量が足りずに、色付きの悪いままでいいからトマトを出荷してくれとバイヤーからの指示で、産地が早出しするようになっているんだ。うっすら赤みが差す程度のトマトが出回っているよね」

「生産者は市場に望まれれば、おそらく独自の選果基準があるだろうに、それに満たなくても出荷しなければいけない、本当に緊急な状況なんだね。生産者はきっと不本意なんだろうな」

「しかも、夏野菜って、ただでさえ傷みが早いのに、日本列島の長梅雨で農作物が水分を多量に吸収しているから、入荷したら早く売りさばかないと、売り物にならなくなちゃうんだ」

昨今、品種『シャインマスカット』がブドウの消費を牽引している。『巨峰』は相対的に値段も落ち着いてしまっている。「25年ぐらい前からかなぁ。ブドウ品種が増えてきて、粒の色が赤か緑か、大小、種のあるなしで沢山のバリエーションが増えたよね。石川県限定の『ルビーロマン』は最近の話題のブドウ品種だよね」と飯島さん。

「太平洋高気圧がもっと北に張り出してくれないと、この状況は変わらないですよね。ただでさえコロナコロナで疲弊しているところに、食料の問題が重なってくると、きっついなぁ。出口の見えないトンネルの中だね。2020年は」

画像は鳥取県産倉吉の『極実』4L。スイカは鳥取産が終わって、山形県尾花沢産が入り始めている。実生スイカも出回ると飯島さんは言っていたが、実生から育てるスイカは、接ぎ木で育てたスイカと味やシャリ感が違うのだろうか? デメリットしかないような気もするが。
山梨県JA笛吹きのモモ『夢みずき』。等級の付け方が粋です。一桃匠、大糖領、優糖星。KILOが購入した等級は『夢宝物』。糖度センサーで選果するうち、糖度は基準を満たしているが、若干色付きが劣るものがこの等級なんだそう。「見栄えはちょっとですが味は保証しますよ」って伝わりやすいです。等級が表すとおり、とろりと甘い、とても美味しい桃でした。

刺激的な酸味で口の中がトロピカル 鹿児島県産のパッションフルーツ

当ブログでは果物の可食率についてフォーカスを当てています。パッションフルーツは見るからにスコアが低そうです。しかし、最初に食べた人は、この実が食べられるとよくぞ発見して下さいました。栄養価がすばらしい。KILOが食した1つの実の可食部約39gから、ベータカロテンが約430μgと多く含まれています。また、ビタミンCは6mg、葉酸34μg、B6が0.07mg、パントテン酸が0.25mgと代謝に重要な栄養素が含まれています(「日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用)。

食べ方のフライヤーが添付されて販売されている。「ミルクやヨーグルトや酎ハイに加えても美味しく頂けます」。レモン酎ハイが流行ってますが、パッションフルーツの酸味は酎ハイに合いそう。
ぱかっと二つに割ります。この黄色い物体を食するのですな。種ごとむしゃむしゃ食べるのがよろしいかと。
さらっとした黄色い液体と、種子をコーティングするトロッとした部分でパッションフルーツの可食部が構成されている。ちなみに、可食率は46.4%でした。ビワやプラムにくらべたら低いスコアですが、栄養価をもっと宣伝すれば、納得できるのではないでしょうか。
フライヤーのおすすめ通り、ヨーグルトに混ぜて食してみました。酸っぱい+酸っぱいで、あぁ酸っぱいって感じです。栄養ばっちりだから、我慢できる。
糖度は13度でした。あれっ、意外と高いんですね。はかり方を間違えたのか、糖度計の校正が取れてないのか? 39gの可食部で25kcal。ナシの可食部が39gで17kcal、ミカンが18kcalなので、比較的カロリーが高いですね(「日本食品標準成分表2015年版(七訂)から引用)。

パッションフルーツの花は、いわゆるトケイソウの不思議で目が離せない形容をしています。東京の鉢物生産者が、トケイソウをあんどん仕立てにして出荷していたのを思い出しました。

飯島さん曰く「生産者は1個に100円ほしがる。実際売ると100円では厳しく、70円でやっと荷がうごく感触」。なかなか折り合いが付きませんね。酸味を抑えた、甘さ引き立つ品種や生産技術を希望します。

人生においては、甘さよりも、酸っぱい方が記憶に残りますね。記憶に残る栄養価の比較的高いフルーツ、パッションフルーツを、もっと積極的に食べていきたい今日この頃のKILOでございます。できることなら、20年前にもどりたいっ。なんちゃってね。

次回、KILOのブログは8月11日の予定です。

 

追伸

会社の先輩と後輩と3人で奥多摩の先にある山梨の釣り場へ。脚の神経痛を鎮めるには、渓流が一番! 後輩君、運転ありがとね~。大雨の後で、目的の釣り場は臨時休業で、急遽、小菅村村営釣場に。
先輩がフライでキャッチ。釣りのお作法はこの先輩に教わりました。
KILOはルアーで釣りました。ラインシステムは2ポンドナイロンにスナップつけたズボラ仕様。そもそも、釣り自体よりもロケーションに酔う口なのです。硬調なロッドとPEラインで感度を攻めたりとか、ピーキー(美味しい部分を引き出すのがむつかしい)に振るスタイルは嫌いではないのですが。

 

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