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なるほど園芸用語

青立ち

公開日:2020.9.17

一・二年生や宿根性の作物では、貯蔵器官の成熟に伴い個体の老化がすすみ、地上部のシュートは黄変した後に倒伏や枯死するのが通常であるが、成熟期に入っても茎葉などに葉緑素や水分が残り、シュートは黄変せずに青々としている現象を青立ちという。

青立ちの発生は不稔や結実肥大の不良に主因があり、栄養物質の転流先であるこれら貯蔵器官の不良が、茎葉などに一時的に蓄えられる栄養物質の転流を滞らせ、シュートの老化が進まないことにある。

このほかにダイズ品種で成熟不整合と定義される青立ちもある。個体の老化と成熟が時間的に一致しないもので、果実は成熟済みでも茎葉の老化が遅れる。成熟不整合は園芸作物では生殖と栄養生長の不均衡な現象と認識され、つるぼけ、できすぎ、花飛び、遅伸びなどの例が相当する。シュートの黄変前に窒素の吸収が大きいと、緑色が戻る場合も同様で、タバコは若返り、アスパラガスは青立ちと言う。

青立ち現象は、イネ、ダイズ、タマネギでよく知られている。イネは低温や干ばつによる出穂の遅れ、ダイズは干ばつによる落莢やカメムシ吸汁による結実不良、タマネギは球内分球した株が冷涼な気候下で栄養生長に戻って葉が展開する場合で、若返りとも呼ぶ。タマネギは球肥大が進むとシュートは倒伏するが青立ち株は直立である。暖地でのニンニク早出し栽培で側芽が球にならない不結球葉状化も青立ちである。

 

『農耕と園藝』2011年4月号より転載

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