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エスパリエ

公開日:2020.10.29

壁面際に樹木を植栽して、その枝を壁に沿わせて誘引・剪定し、平らに刈り込んで育てる整枝方法を『エスパリエ』と言う。

本来、エスパリエは果樹栽培における人工形整枝法であるが、樹木やつる性植物をトレリスやフェンス、あるいは止め具などを用いて壁面に沿わせるように誘引する壁面緑化法や壁面装飾法としても用いられる。

エスパリエで作られる樹形にはT形、コルドン、扇形などがあり、平面的で2次元の樹姿になる。現在の果樹栽培では、醸造用ブドウの栽培やわい性果樹の仕立て方としても利用されている。

エスパリエに向く樹木類としては、常緑樹では葉を観賞対象とするサザンカ、ホーリー類、ビャクシン・マキ類・イヌツゲなどが、葉と花ないし実も観賞対象とするサザンカ・ツバキ、ピラカンサス、ブラシノキ、ミカン、マキ類、イチイ、キャラボク、コトネアスター類など、落葉樹では葉を観賞対象にするニシキギ、ハナミズキなど、葉と花および実も観賞対象とするズミ、ナシ、ニワザクラ、ハナミズキ、ヒメリンゴ、ユスラウメ、モモなどが挙げられる。

エスパリエは建物の南側壁面の輻射熱を利用して、温帯性果樹を育て、果実を均一に熟させる方法として編み出され、ヨーロッパの寒冷地などの家庭果樹栽培に普及した。

現在は壁面緑化法の1つとして利用され、都市のヒートアイランド現象の緩和に寄与すると期待されている。

 

『農耕と園藝』2006年4月号より転載

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