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摘蕾と摘花

公開日:2020.11.12

花芽が膨らみつぼみ(蕾)になったときに、開花させないでつぼみの状態で摘んでしまうことを摘蕾(てきらい)と言う。

弱勢な株や小苗をおう盛に育てるために、すべてのつぼみを摘み取る場合と、花や果実を大きくするために、数個のつぼみを残して摘み取る場合とがある。つぼみを付けた花房を丸ごとに摘除する場合は、摘房という。同じ目的で行う花摘みを摘花(てっか)、幼果を摘み取ることを摘果という。

雌しべを構成する子房は肥大して果実になる。大きな果実を得るには子房の細胞数を増やすことが必須である。その細胞数は開花後30日頃までに決まるので、充実した花が望ましい。

開花には多くの貯蔵養分を消費するので、摘蕾・摘花を行って開花数を少なくし、貯蔵養分の浪費を防ぐ。したがって摘蕾は早いほどよいが、早すぎるとつぼみが落ちにくく、つぼみが膨らみ花弁が赤みを帯びた頃が適期である。

モモの摘蕾は枝の先端から基部に向かってつぼみを落とし、中央部のつぼみを残す。リンゴは1つの花芽から5〜7個の花が咲くが、側花に比べて大きい中心花を残して摘蕾、摘花する。ニホンナシは1花房に5〜7個のつぼみを付けるが、3個を残して摘蕾する。カキでは1つの枝に2〜5個のつぼみができるが、中央部の2個を残して摘除する。

植物自身が行う摘花は花振るいと言い、受精胚の少ない花を間引く現象を言う。摘蕾・摘花は人為的に行う花振いと言える。

 

『農耕と園藝』2006年6月号より転載

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