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ニョロニョロがやってきた

公開日:2020.12.8

こんにちは、づみたんです。

新型コロナウイルスに翻弄されている内に、いつのまにか師走ですね。

さて、猫も走るほど忙しいこんな年末は「ニョロニョロ」のお話でも!

12月を迎え、わが家もクリスマスツリーを飾りました。

「農耕と園藝 春号」(2月23日発売)では、「キノコ・キクラゲ」を特集します。このキノコ・キクラゲ特集、とってもひさしぶりの登場なんです。どのくらい久々かというと、だま編集長が編集長になってからは、初めてのフィーチャー。およそ数年振りに取り上げられる品目です。

ということで!早速私もキノコ栽培を己の手で体感するべく、菌床株を購入しました。

実は5歳くらいの頃にシイタケを栽培したことがありました。それは母が生協か何かで購入してくれたもので、シイタケに霧吹きを掛けたり収穫したりすることが私の毎朝の仕事でした。

栽培の厳密な原理はわかっていませんでしたが、水を遣る度にぐんぐんと育つキノコの姿を見ては、「(某ムーミンの)ニョロニョロ(というキャラクター)みたい*!」と子供ながらにとても感動した記憶があります。

*実際にニョロニョロのモデルとなったキノコは「シロソウメンタケ」
という苔生す森などに生息する種ではないかと言われています。

おそらく母は、たのしみと共に娘の好奇心を育てようと、シイタケ栽培を経験させてくれたのでしょう。まさか大人になって、営利農業専門雑誌の編集部でキノコを特集することになっているとは、夢にも思わなかったと思います。

人間どんな経験が、いつどんな時に役に立つかわからないですね。社会に出て数年、この世で経験して無駄になることは一つもないのだとつくづく感じます。

兎にも角にも、私は幼い頃の純粋な気持ちと思い出から手繰り寄せた糸を紡ぎ、キノコ栽培キットを購入したのでした。

某密林にて、ワンクリック採種してからほどなくして届いた菌床株。5㎏の米びつと比較すると、サイズ感が伝わるでしょうか。
選んだキノコはブナシメジでもなく、エノキダケでもなく、煮ても焼いても出汁をとってもおいしいアイツ!そう“シイタケ“です。
準備はとても簡単。袋から取り出した株を簡単に水洗いし、備え付けのビニール袋に入れたら完了。毎日株が乾かぬよう、霧吹きを吹きかけます。
あまりにもお手軽で、「本当に??このあとキノコが生えてくるんだっけ?本当に???」と思っていたのも束の間……
なんと翌々日には「なにか」が!!!!!!にょきにょきと!!!!!!
しいたけの妖精のような小さな凹凸が見えます。 が、しかし。もう「ニョロニョロみたい!」とは言いません。 「農耕と園藝」編集部としては、ここは冷静に「あ、子実体が発生したな」です、ええ(さっきGoogle先生に聞いた)。

さらに数日後。

「早送りではないんだよね…?」と思うような速度で生長していくキノコたち。シイタケの生長は早送りではないですが、日々の目まぐるしさは早送りのようですよね。独り言です。

さらにさらに数日後。

もう近所の子供を久々に見るとあっというまに身長を越されていたときのような感覚です。「え!?もうそんなに大きくなったんだっけ!?」と話しかけてしまいます。

………!?

あっという間に群衆になったシイタケたち。ただの菌の凸凹だった頃から毎日霧吹きをしている内に立派なキノコへと変貌を遂げました。もういつ出荷しても大丈夫です(出荷はしない)。

栽培を始めて二週間。光の速度で成長していくシイタケたち。そのずんぐりむっくりなフォルムとひたむきに生長しようとする姿勢に、驚きを通り越した何かが芽生えているのがわかりました。

栽培する前は、「シイタケは収穫したら鍋に入れたり煮物に入れたり、乾燥させて干ししいたけにするんだ♪」と皮算用していた私ですが、いざ数週間栽培してみると、必要以上の愛着が湧いてしまうところが人間の感情の煩わしくも趣きのあるところといいますか……。

 

さて、そんなシイタケたちの行方ですが、次回に続きます!

菌床栽培株から顔をのぞかせた子実体はやがて収穫されてしまうのか!?

そして、その後シイタケたちはどのような変身を遂げるのか?

シイタケ回はまさかの後半戦へ!そうです!日々ブログネタに苦しむ編集部はこのようにして文章や〆切を引き延ばしているのです…!

 

ということで!

2020年の担当は今回がラストです!

それでは、また次回2021年1月上旬にお会いしましょう!

 

編集部のづみたんでした。

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