HOME 読みもの なるほど園芸用語 偽球茎 なるほど園芸用語 偽球茎 花きラン 公開日:2021.1.7 更新日: 2021.5.12 地下茎が塊状ないし球状に肥大したものを、塊茎および球茎と言う。 これがラン科植物では地上茎でも同様に肥大することから、特に偽球茎と言う。あるいは単にバルブとも呼ぶ。デンドロビウムのように茎が肥大したものでは多肉茎と言うべきであるが、これも偽球茎と呼んでいる。 偽球茎の機能は塊茎と同じであり、養分の貯蔵庫として働き、数年間にわたって機能する場合が多い。 偽球茎が地下にあれば地下茎の肥大であるから球茎と呼んでも良いが、地表に出ていると緑色で多肉となり、球茎状を呈することから、偽球茎と呼ばれる。 偽球茎はムギランのように1節間が肥大したものもあるが、多くの種では数節間からなる。前者は1つの普通葉を出して退化し、あたかも葉柄が肥大したように見えるが、多くの種では数葉を展開する。 普通葉の葉柄基部には離層があり、やがて落葉するが、その後は偽球茎だけが数珠玉状に残る。落葉しても偽球茎は枯れるまでは除去しない。充実した偽球茎を作ることが栽培管理の指標になる。 地下に偽球茎を形成するものには、シラン、エビネ、シュンラン、カンラン、スルガラン などの東洋ラン、 地上に偽球茎を形成するものにオサラン、ムギラン、ジガバチソウなどの自生ランや、洋ランのカトレヤ、シンビジウム、エピデンドラム、ミルトニア、オンシジウム、ソフロニティス、リカステ、レリア などがある。 『農耕と園藝』2003年1月号より転載 この記事をシェア 関連記事 2024.3.15 薬剤摘果 果樹栽培においては、着果過多になると隔年結果を引き起こしたり、果実の品質の低下を […] 果樹栽培薬剤摘果 2024.2.15 ハナヤサイの異常花蕾 ハナヤサイの花芽分化は、一定の大きさに生育した苗が一定の低温にあうと起こる性質が […] 毛羽立ちライシーハナヤサイ花芽分化ボトニングリーフィー 2024.1.15 ビターピット リンゴの生理障害のひとつで、果実の主として中央部分から下の方にかけて発生する褐変 […] リンゴビターピット生理障害