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干し柿

公開日:2021.1.14

カキ果実を剥皮して乾燥果にしたものを干し柿といい、あんぽ柿と枯露(ころ)柿がある。前者は白粉を発生していない半乾燥品で、後者は乾燥が進んでブドウ糖の結晶である白粉が発生した製品をいう。あんぽ柿は天干柿(あまほしかき)がなまった呼び名とされる。

乾燥過程での渋味消失は、タンニン細胞が乾燥中に徐々に収縮凝固して、タンニンが不溶性になることによる。干し柿には糖分が多くて繊維や種子の少ない大型果実の甲州百目、堂上蜂屋、平核無や中型果の西条、愛宕、小型果では四溝などの渋柿が適する。

干し柿製造は剥皮、硫黄薫蒸、乾燥、心切り、発汗処理、仕上げ乾燥の行程からなる。硫黄薫蒸は剥皮後に行い、乾燥中の変色防止、殺菌、殺虫を兼ねる。薫蒸室1㎡に10〜15gを10〜15分間燃やす。

人口加熱乾燥は6〜8日間で乾燥される。果実表皮と内部の水分を均一にするため、途中で乾燥を休ませ、乾燥果を集めて果肉表面に水分と糖を染み出させる操作を行うが、これを発汗処理という。水分35%程度で取り出し、軽く揉んで冷所で自然乾燥を行って熟成を図る。水分33%程度で果実の表面にブドウ糖の白粉を生じる。

天日乾燥では20〜25日経過し、やや硬化したときに心切りを行う。心切りは両手で果実をもみ果肉を柔軟にする作業で、これにより維管束を切断し、果実の個体としての生存を抑え、熟柿となるのを防ぐ。

 

 

『農耕と園藝』2003年2月号より転載

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