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周皮と周皮蒸散

公開日:2021.2.4

茎や根の表皮下に形成され、表皮が剥がれた後は替わって保護組織になる層を周皮といい、コルク形成層、コルク皮層、コルク組織の3層からなる。

表皮下の皮層にコルク形成層が作られ、これが細胞分裂して、内側に生きた細胞のコルク皮層を、外側には細胞壁がスベリン化して死んだ細胞からなるコルク組織を形作る。周皮は茎などが障害を受けた場合も、障害部分の保護組織としてできる。

コルク組織の細胞は隙間なく互いに密着し、細胞壁にスベリンときにはリグニンも沈着させ、ガス不透性の層を形成し、水分の消失を防ぐ。コルク皮層はスベリン化せず、二次の皮層として機能する。ダイコン貯蔵根表面の皮は周皮である。

木本植物の樹皮外観は、周皮のでき方で決まる。樹皮には皮目がある。皮目は周皮の中で細胞の密着が粗な部分である。周皮表面を通しても水分蒸発が行われ、これを周皮蒸散という。その量は極めて少ないが、周皮の構造や密度、皮目の浸透性、樹皮における亀裂の有無で決まる。

粗い樹皮のポプラ、カシワ、カエデおよびマツの幹は、なめらかで密度の高い樹皮のトウヒ、ブナおよびカンバ類よりも多くの周皮蒸散を行っている。夏季の周皮蒸散量は2.7〜27㎎/㎡・秒程度である。これは温帯地域の可能蒸発量の約1%に相当する。

 

 

『農耕と園藝』2003年5月号より転載

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