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茎頂(生長点)培養

公開日:2021.2.18 更新日: 2020.12.17

植物体から無菌的に細胞群や組織片を取り出し、適当な条件を与えて無菌的な人工培地で培養する方法を一般に組織培養という。これを厳密に分ければ、器官培養(根・茎・葉などの器官を培養する)、組織培養(カルス・形成層など)、細胞培養(単一または数個の細胞)となる。

1934年にトマトの根で初めて器官培養に成功して以来、現在では単一細胞を培養し、その細胞から完全な植物体を得るところまで発展している。

器官培養の1つである「茎頂培養」は1940年代に始まり、今ではわずか1つか2つの葉原基をつけた茎頂から完全な個体に生長させることが可能となっている。

培養は、まず消毒した茎頂部を殺菌室下で0・2・前後の長さ(葉原基を2~3含む)に切り取り、これを試験管内の寒天培地上で培養する。培養基は無機要素だけで十分だが、イースト抽出物やココナッツミルクを加えることにより茎頂組織の生長が促進される。完全な植物体になるには通例1~2年を要する。これまでの例では培養された茎頂部の下部から必ず発根し、頂部に葉を展開して正常な個体となる。

ただし、アスパラガスとネナシカズラでは発根なしに生長が可能である。

茎頂培養の実用化としてはウイルス罹病植物の無毒化がある。これはウイルス粒子が頂端の分裂組織に分布していないことを利用したもので、ジャガイモでは無毒種イモが供給される段階になっている。

 

 

『農耕と園藝』1967年2月号より転載

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