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ものぐさな人にも育てられる花ってなんだ?

公開日:2021.3.25

みなさまこんにちは。とぅーすです。

ちょっと前まで17時になる頃には真っ暗だったのに、今は18時過ぎまで空が明るいですね。
それを見ると、春が来たなあと実感します。

植物も、日照時間の長短で季節ごとの反応を示すようですが、日の長さというよりは夜の長さが彼らの判断材料のようです。
※植物の光周反応について、詳しくは書籍『農業用語の基礎知識』、またはカルチベに今後アップ予定の『なるほど園芸用語』をチェックしてみてください!

さて、より春らしさを感じるために、花でも育ててみようかな、と思うこの頃。
けれど、肥料をあげたり、植え替えをしたり、そもそも水やりすらめんどう…という超絶ものぐさな自分に育てられる植物なんてあるかいな、と思いとどまっていました。

そのことを近所の園芸好きの方に相談したら、「これだったら育てられるかも」と、とある株を分けてくださいました。
その株とは、「着生ラン」

着生ランとは、地面に根をおろさず、木などにくっついて育つランのことです。根は木肌にはりつかせますが、外気から水分を吸収します。
いかにも寄生しそうな育ち方なのに、その実は霞を食べて生きているなんて、なんて慎ましやかなのでしょう。
しかし裏を返せば、それでも生きていけるほどたくましいということ。そして、人間が頻繁にせっせと水やりをせずに済むということです。(むしろ、水や肥料はあげすぎると根腐れの原因になるとか)

園芸好きのお爺さま、ありがとう!

いただいたランの苗。花が咲くのはいつになるやら。

株分けの様子も面白かったです。
親株からぷちっと引っこ抜いて、それがそのまま子株の苗になるのですね。
そういえば、本日更新された『なるほど園芸用語』の「メリクロン」の記事には、ランのクローン増殖苗のことが書いてありました。植物には様々な増殖の仕方があり、そこにも植物の不思議さとたくましさと、ほんの少し不気味さを感じます。

苗を水洗いして土を落とし、適当な植木鉢に針金で苗を固定したら、小石を軽く敷いた上にミズゴケを入れていきます。

この時ポイントになるのが、苗をU字に曲げて根っこを外気に出すこと。
上述のように、外気から水分を吸収するからですね。

ランの根っこ。けっこう太い。

そういえば、着生ランの品種名を尋ねるのを忘れてたなぁ…。
いったい何のランなのか、どんな花が咲くのか、これからのお楽しみということで!

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