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梅雨のベランダとゼラニウム

公開日:2021.6.3

こんにちは。さかもんです。

そろそろ鉢植えを家に迎えたいなと言いつつ、早くも6月になってしまいました。実家を出て丸一年、鉢植えのない生活にもすっかり慣れてしまいましたが、実家からは「それでいいの?」とばかりに鉢植えの写真が届きます。

今年は季節が早いせいか、あっという間に春と梅雨の花が終わってしまい、いつもより少し早くゼラニウムが見ごろだそうです。

今年は無事に咲いたガクアジサイ。6月頭にして、鮮やかな青色のピークを過ぎて、色が落ちつつあります。足元のハナショウブは、どの株も何年も咲きませんが、今年もやはり……。
クジャクサボテンは、今年は先週末までに10個咲いたそうです。ただつぼみは20ほどあったものの、大半が未成熟のまま落ちてしまったとか。父は「そろそろ植え替えようか、でも棘がなぁ」と悩み中です。

さて、実家には、株分けなどでやたらと増やしてしまった鉢植えがありますが、ゼラニウムも増えやすい植物です。父はゼラニウムの剪定した枝をもったいながって、ついつい挿し木をしてしまうらしく、今は一体いくつ鉢やプランターがあるのやら。

今、ベランダにあるゼラニウムは、大半が、祖母が残した鉢植えから30~40年ほどかけて、挿し木でつないできたものです。明るいピンク色と、赤味強めのピンク色、淡い桃色の八重の3品種で、今時の品種にはないような、独特の魚臭いようなにおいがします。

ゼラニウムには、アロマオイルもありますが、あの良い香りとはまるで違って、人によって悪臭になるようです。もちろん、アルマオイルと観賞用のゼラニウムとは違う品種ですが。

妹の一人は、子供の頃からゼラニウム臭を嫌って、ベランダに出たがりません。今でも、あまり臭わないはずの品種でさえ、ゼラニウムの花を見るだけで嫌な顔をします。

またこの3品種は大分、性質が頑丈にできているようです。

実家はゼラニウムに縁があるようで、この3品種以外にも、ベランダに仲間入りしたことがあったのです。母が一目ぼれした朱色の品種、私が農学部にいた頃に農場実習で育てた、赤、白、ピンクの品種、農耕と園芸時代に取材先でいただいた白と赤の品種、父がもらってきたオレンジっぽい赤の品種などなど。しかし、数年と持たずに、軒並み枯れ果ててしまいました。かろうじて農場実習産の赤色のみが生き残り、ベランダで数を増やしています。

ゼラニウムは、実家で一番、面積を取っている植物かもしれません。真冬を除けば花のない時期が少ない花ですが、6~7月は一番勢いがあると思います。
唯一の八重咲の品種です。古くからある3品種の中では一番弱く、ひょろひょろしていた時期も長くありましたが、今は元気に増えています。
赤が農場実習産、手前の濃いピンクと奥の明るいピンクが先住していた品種です。後の2品種は魚臭さが強めで、このにおいを刷り込まれて育った妹は、ゼラニウム全般が苦手になってしまいました。

ゼラニウムは、真夏には少し勢いがなくなりますが、秋にはまたたくさん花が咲いてきます。真冬の一時期をのぞき、いつでも花があるというところも、増やしがちなポイントかもしれません。

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