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花序

公開日:2021.7.1 更新日: 2021.7.20

花をつけるシュートを生殖枝という。この生殖枝における花の配列様式を「花序」という。

花序を構成する個々の花は、シュートの茎頂が普通葉を作る代わりに花葉を作る変形したシュートとみなすことができ、花も短い生殖枝である。
したがって、花序は複数の花からなるが、また複数のシュートからなる分枝系でもある。

花序の主軸は花序軸あるいは花軸といい、これにつく葉を苞葉といい、側軸は花柄という。

花序を分枝型から大別すると、単軸分枝と仮軸分枝となる。
前者は総穂花序、後者は集散花序と総称される。

分枝しない1本の生殖枝に頂花を1つつけるものは単生花といい、これは特別な花序として単頂花序という。

総穂花序には穂状、総状、頭状、散形、散房花序と、その変形として肉穂・小穂・尾状花序がある。
集散花序には二出集散、扇形(さそり形)、巻散(鎌形、かたつむり形)の基本形と、変形に壺状・隠頭・輪散・団散花序がある。

これらの花序は基本形であり、基本形が複合した花序もある。前者を単一花序、後者を複花序という。

花序を花の開花する順位の方向によって、求心性の無限花序と遠心性の有限花序に大別する場合もある。

有限花序はほぼ集散花序に一致する。
有限は軸の先端から下方へあるいは中央から側方へ開花し、無限は下方から上方へ、あるいは側方から中心へと開花する。

『農耕と園藝』1994年5月号より転載

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