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野菜の作型

公開日:2021.7.29

「作型」とは種類・品種のもつ遺伝的要因と、それに働きかける外部の環境条件との相互作用のうえで、農業経営的に成り立つ栽培技術体系である。すなわち、野菜の多くは周年供給を目的として経済的に可能な作付けが行われるが、それぞれの作付けに対しては適当な品種が選ばれ、適切な栽培管理(防寒・防暑・被覆・病虫害防除など)を行い、それぞれの栽培型ごとにある程度独立分化した技術体系ができあがっている。この技術体系を「作型」という。

作型が分化するには、主として生産地における温度・日長などの気象条件が、播種から収穫までの全生育期間、その野菜に適していて、また作物が生育環境に対して適応性が大きいことが必要である。また助長させる要因として、市場での需給関係・利用目的(加工用など)などがある。

野菜の作型として一番進んだ形は、品種の生態分化が進み、各季節での栽培用品種が成立している場合で、この場合は一生産地で周年生産ができる。例えばダイコン・キャベツ・ハクサイ・タマネギなどでみられる冬播き・春播き・夏播き・秋播きと呼ばれる作型である。

そのほか生育の適温条件を得るために保温施設を用いたり、地域を変えることによって成立する作型に、促成・半促成・早熟・普通・抑制栽培と呼ばれるものや、暖地・高冷地栽培と呼ばれる作型がある。また、加工用栽培として特別に成立している作型もある。

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