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病害虫の発生予察

公開日:2021.7.15 更新日: 2021.7.20

病害虫の発生動向を監視し防除計画を立てるために、その発生、作物の生育、気象の状況などを調査し解析して、その後の病害虫の発生と作物への被害程度などを科学的に予測することを「病害虫の発生予察」という。

発生予察は国および県の事業として行われ、イネ、ムギ、果樹、野菜類の主要病害虫について発生予察情報が出される。全国的に分布し、その被害が大きい病害虫は指定有害動植物として国が指定する。

果樹ではカイガラムシ3種、ミカンとリンゴのハダニナシヒメシンクイコカクモンハマキカキヘタムシであり、カンキツのそうか病黒点病菌、リンゴの斑点落葉病モリニア病菌ナシ黒斑病およびブドウ晩腐病菌である。

野菜ではカメムシ・アブラムシ・コナガ・ヨトウガなど6種、トマトの疫病灰色かび病、キュウリのうどんこ病斑点細菌病、スイカつる枯病、ハクサイ軟腐病、キャベツ黒腐病、レタス菌核病菌である。

イネではウンカ・ヨコバイ・メイチュウ・カメムシ・ハモグリバエ・ドロオイムシの6害虫と、いもち病・紋枯病・白葉枯病菌の3種で、ムギではさび病・うどんこ病・赤さび病菌の3種である。ほかの病虫害は各県で特に被害が認められるものを選定する。予察は県病害防除所が行う。

発生予報は程度に応じて、警報(大発生、早急な防除措置が必要)、注意報(多発予想)、特殊報(新病害虫の発生、特異的な発生消長)が出される。

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