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団粒構造

公開日:2021.9.25

単粒状の土壌粒子が集まって二次的にできた、いろいろな大きさの集合体となった土壌粒子を団粒といい、この団粒が土壌の構造単位となっているとき、その土壌の構造を「団粒構造」という。

団粒構造では、団粒を作っている単一粒子間の小孔隙(小さい隙間)と団粒間の大孔隙(大きい隙間)が存在し、大孔隙は水と空気の流通の場所となり、小孔隙は水の保有場所となる。

したがって、団粒構造では水や空気が通りやすく、土壌微生物の活動を盛んにし、作物への養分供給を良好にするなど、作物の生育にとって望ましい土壌の構造とされる。

団粒は粘土、腐植酸、カルシウムイオンなどが一体となってまず小型の小団粒が作られ、さらにこの小団粒は未熟な腐植物質、かびの菌糸、細菌の分泌物などによって集合し、大型の団粒を形成するものと考えられている。

したがって、団粒構造を保つには、まず第一に緑肥や稲わらなどの新鮮有機物と石灰を施用することであり、また多年生の牧草を栽培することである。

そのほか団粒の雨水などによる機械的な破壊を防ぐ意味で、適当な土壌水分のとき土を耕すことがよいとされる。

牧草の栽培が団粒化を促進するのは、根系の発達がよく、それにともなって根の更新、根からの分泌物など、根が土壌へ新鮮な有機物を供給することが大きな要因と考えられている。

 

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