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土壌溶液の電気伝導度 (EC)

公開日:2021.10.14

塩類集積の程度を知るには、土壌中の塩類濃度を測る必要がある。簡単に行うには「土壌溶液の電気伝導度(EC)」を測定する方法がある。肥料の多くは溶液中では電解質であるため、イオンの状態になっている。例えば、塩化カリはK+という陽イオンとCl-という陰イオンに分かれる。このイオン量が多くなればなるほど溶液は電流を通しやすくなる。すなわち電気の伝導率が大となる。

また、肥料の種類によって伝導率が異なり、塩化物・硝酸塩=硫酸塩・リン酸塩の順に伝導率が小さくなる。伝導率の大きいものほど電流に対する抵抗が小さいわけだから、伝導率の大きさは抵抗を測定すればわかる。

ある塩類の電気抵抗の逆数をそのものの電気伝導率といい、単位を抵抗(オーム、Ω)の逆をとり、逆オームまたはモー()という。すなわち逆オーム()=1/Ωという関係になっている。

土壌溶液の電気伝導度(電導度)を測るには白金電極で比抵抗を測り、その逆数を求める。したがって、その値は正しくは比電導度であるが、略して電導度といっている。土壌溶液の電導度はその値が低いためミリモー(m)、電導度値cvで示す。その関係は次のようになっている。

 

1=

1000m=

100000cv

 

乾土と水を1対2の割合とした懸濁液でECを測定した例では、野菜の生育を阻害する値は野菜の種類と土壌によって異なり、砂質土では0.6、壌土で2.0mであると推測されている。

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