農耕と園藝 online カルチべ

生産から流通まで、
農家によりそうWEBサイト

お役立ちリンク集~カルチペディア~
なるほど園芸用語

土壌の水分恒数

公開日:2021.11.4

萎凋係数 土の水分が少なくなっていくと、植物体は根からの吸水ができなくなり、しおれ始める。さらに進むと完全にしおれ、灌水しても、もはやしおれから回復しなくなる。このときの作物の状態を永久萎凋の状態にあるといい、そのときの水分含量を土の乾燥重のパーセント(%)で示した値を「萎凋係数」という。

圃場容水量 排水完全な畑で十分な降雨の後、重力水が流れ去った後に残った水分含量をいい、土の乾燥重に対する%で示す。

水分当量 湿った土に重力の1000倍の遠心力を与えたとき、土壌中に残った水分含量をその土の乾燥重に対する%で示した値をいう。

最大容水量 土が重力に逆らって保持しうるだけの水の量をいい、毛管引力により吸い上げた最大水分量をその土の乾燥重の%で示す。

pF(ピーエフ) 根の吸水力や他の水を奪おうとする力に抵抗して土が水を保持しようとする力を、与えられた土から水分除去に必要な圧力で示す場合、それを水分張力という。その値を気圧、水柱の高さ(・)、pFで示すが、pFは水柱の値の対数である。水分張力は水飽和の土で水柱1・(log1=0 pF=0)、乾土で1000万・(pF=7)の間にある。この状態にある土の含水量は土の種類により異なるが、水分張力はどの土でも同一である。したがって、「水分恒数」はどの土でも一定で、pFで示すと最大容水量0、圃場容水量1.5、水分当量2.7、萎凋係数4.2である。また植物が実際利用できる水分を有効水分といい、圃場容水量から萎凋係数までの水分で、pFで1.5~4.2の範囲に相当する。

この記事をシェア