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軟白(軟化)

公開日:2022.3.10 更新日: 2021.12.21

完全あるいは部分的遮光下で野菜を生育させて黄化徒長させ、品質を高めることを「軟白」あるいは「軟化」といい、そのような軟白物を栽培することを軟白(化)栽培という。しかし自然状態でも、作物の特性により軟白される自己軟白・結球軟白などと呼ばれるものがある。軟白した作物は組織の分化が不十分で、一様な柔細胞からなり、節間が伸び、全体が軟らかく多汁質となる。また糖分が多く、特殊成分の辛味・苦味・香気も弱く、葉緑素が少なく苦汁がなくなる。

軟白栽培法は、その手段により次のように分けられる。

 

自己軟白 ハナヤサイ・セロリなど、心部に葉緑素を形成しないもの。

結球軟白 キャベツ・結球ハクサイなど、結球性を有するものは結球により自然に軟白される。

成熟軟白 セロリ・ネギ・ワケギ・ハスイモなど、生育中や生育後期にこれらを結束・土寄せ・密植などをして軟白する。

若芽軟白 アスパラガス・ウド・ミツバ・ショウガ・ミョウガ・フキ・ニラ・チコリー・タケノコなど、根株や根茎から出てくる芽や、若芽を軟白する方法をいう。萌芽前に盛り土して、春に萌芽軟白したものを収穫する場合と、根株や根茎を貯蔵しておいて適時遮光して軟白する方法がある。

芽物 ダイズ・リョクトウ・ダイコン・タデ・シソ・マツナなど、双葉が展開したとき利用するもの。マメ類はモヤシとし、ダイコン・タデなどは密播し、遮光して栽培する。

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