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ポットマム

公開日:2022.3.17 更新日: 2021.12.21

「ポットマム」とは、英語の鉢(ポット)とキク(クリサンセマム)を合わせた言葉で、一般には草丈を短く作った洋ギクの鉢作りをいう。

洋ギクは秋ギクと同じ性質をもっており、13時間半以内の短日のもとで花芽を分化し開花するが、13時間以上の長日のもとで一定温度があると花をつけずに栄養生長する。この性質を上手に利用してポットマムを作るのである。作り方は本葉4~5枚の挿し穂を挿し木し、挿し木後25日くらいで鉢に定植し、新芽が伸びるごとにピンチする。ここまでの期間を長日とし、ピンチ後7日くらいからは短日とし開花させる。このように長日期間が短いために20~40・くらいの短い草丈に仕上がるのである。

以上のような操作を一年中繰り返すことによって、一年中同じものを作ることができる。すなわち周年栽培ができるが、このためには暖房施設や長日にするための電照、短日にするためのシェードなどの施設が必要である。

草丈は電照とシェードの組み合わせによって決められるのであるが、品種も一般には茎の伸びない短茎種が用いられている。茎の伸びる品種では草丈を低くするためには早くからシェードするので、葉数が少なく花も小さい。そこで十分な葉数をもち立派な花を作るためには矮化剤を用いる。これには主としてBナインの0・2%水溶液を用い、ピンチして2~3週間後に1回散布するとよい。

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