農耕と園藝 online カルチべ

生産から流通まで、
農家によりそうWEBサイト

お役立ちリンク集~カルチペディア~
なるほど園芸用語

八重咲き

公開日:2022.3.31 更新日: 2021.12.21

普通一重であるもとの花に比べて、花弁数が増加した花を「八重咲き」または重弁花という。一般に観賞価値があり、園芸品種に多く、野生ではほとんどみられない。これは野生の一重咲きが遺伝的に優勢であるのに対し、八重咲きの多くが劣性であることによる。

八重咲きの発生の型により、次のように分けることができる。

・雄しべ、雌しべ、または萼などが花弁になる(弁化という)。最も普通にみられる型(ツバキ・ボタン・シャクヤク)。

・花弁と雄しべが数を増し、後に弁化するもので、雌しべ、雄しべは正常であって種子が採れる(ホウセンカ・ペチュニア・キンギョソウ・カーネーション)。

・花弁が縦に裂けて数を増し、それぞれが大きくなったもの(フクシア・アサガオなど)。

・花の雌しべの先端や基部に分裂能力をもつ生長点ができ、発育して花となるため、花中に花を生じるもの(貫生という)。この二次花が花の中に重なって現れると八重の程度が大きくなる(カーネーション・シャクヤク)。

この記事をシェア