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[持続可能型施設園芸の発展に向けて]第43回 施設園芸総合セミナーの開催

公開日:2022.5.6

第43回 施設園芸総合セミナーが、2022年3月28日~4月18日にWebオンデマンド配信にて開催されました。主催は一般社団法人日本施設園芸協会、後援は農林水産省です。

施設園芸を取り巻く状況は刻々と変化しています。最近では、新型コロナウイルスの蔓延や原油価格の高騰などにより、食品産業や農業、関連産業では大きな影響を受けています。このような状況下で、施設園芸においても生産の合理化を含めた様々な取り組みが進められてきました。

さらに、農林水産省は「みどりの食料システム戦略」を2021年5月に公表しました。その中で、「園芸施設については、2050年までに化石燃料を使用しない施設への完全移行を目指す」とう高い目標が掲げられています。

社会情勢が大きく変化する中で、施設園芸に関わる新たな理論や技術が次々に開発されています。このような背景のもと、本セミナーは「持続可能型施設園芸の発展に向けて」というテーマで開催されました。全体は4部構成で、第1部では「施設園芸の新しい潮流」というサブテーマで、みどりの食料システム戦略の解説、持続可能な施設園芸技術、先進的な大規模生産などについて、現状や展望、今後の課題などが紹介されました。第2部では「SDGsに対応した持続可能型施設園芸の確立に向けて」というサブテーマで、施設園芸のライフサイクル・アセスメントやヒートポンプ技術、大規模施設での木質系燃料や温泉熱利用の実際などについて詳しく紹介されました。第3部では、講演者をパネラーとして、第1部と第2部の話題提供をもとにして、「持続可能型施設園芸と収益性向上の方向性」と題したパネルディスカッションが行われました。第4部は「機器・資材プレゼンテーション」でした。

本セミナーでは、施設園芸にまつわる基本的な解説を交えながら、数多くの先進的な取り組みが紹介されました。施設園芸のさらなる発展が期待される、ホットな話題満載の充実したセミナーとなりました。

 

取材/文 保谷彰彦

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