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松山でアボカドの産地化を実現する、 愛媛県松山市農業指導センター

公開日:2023.6.16
松山市内で栽培されるアボカドの中で収穫期が早く、寒さに強い早い「ベーコン」。

四国で唯一、市営の農業支援センター

愛媛県松山市郊外の郊外にある「松山市農業指導センター」を訪ねました。
敷地面積約3ha。そこにアクリルハウス4棟、ガラスハウス10棟、パイプハウス20棟、露地畑や果樹園の他、市民農園93区画も運営しています。

同センターが創設されたのは1956年。当初は松山市内にありましたが、87年に郊外に移転して、65年以上も松山市の農業を支え続けてきました。四国4県の中でも市営の指導センターがあるのはここだけ。現在も農家の生産力アップ、所得向上、新規就農者の支援、市民農園の運営等、それぞれのニーズや実情に即したきめ細やかな指導を行っています。

松山市の農業を支え続け65年以上の歴史を持つ松山市農業指導センター。

松山市は全国有数の柑橘の産地。中でも伊予柑の栽培面積は全国一を誇っています。しかし、近年は農産物の価格の低迷、担い手不足、高齢化、放棄地の増加等の問題を抱えるようになりました。そんなマイナス要因を払拭して、少しでもプラスへ転換できるように、新たな作物の発掘と、その栽培技術の確立が求められています。

松山市は「まつやま農業未来投資事業」を開始。新規就農者の確保と育成、ユーカリ等花木の産地づくりと並んで、「アボカドの産地づくり」を進めています。

アボカドといえば、スーパーでお馴染みの商材ですが、現在出回っている大部分がメキシコ等の外国産。果樹でありながらバターのような濃厚な味わいがあり「森のバター」と呼ばれるほど。これを使ったサラダやお寿司の「カリフォルニアロール」は外国人に人気が高く、日本でも今や定番に。中央アメリカ原産で、熱帯植物のイメージが強い作物ですが、果たして日本で栽培することは可能なのでしょうか?

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