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ハナヤサイの異常花蕾

公開日:2024.2.15

ハナヤサイの花芽分化は、一定の大きさに生育した苗が一定の低温にあうと起こる性質がある。その苗の大きさは早生種で6~7枚苗で、中生や晩生ではさらに大苗である。また花芽分化する低温は早生で17℃、中生で12℃、晩生で5℃以下とされる。

花芽分化時の苗の状態や、その後の環境によりボトニング、リーフィー、毛羽立ちなどと呼ばれる「異常花蕾」を発生する。

ボトニング 一種の早期出蕾で、株がまだ小さいときに小型の花蕾を着生し、茎の先端に露出したものをいう。その発生は小苗で低温にあい花芽分化した場合、肥料養分、特にチッ素が不足した場合に多い。発生を防ぐには8月以降の播種を避け、大苗にして肥料不足にさせないことが必要である。

リーフィー 花蕾の間に小型の葉が数多く発生したものをいう。品種・系統によりその発生に難易がある。発生原因は低温によって花芽分化したものが十分発育しないうちに高温にあい、そのため花蕾の発達が停止し、苞の発育が盛んになり、花梗の小葉が伸長するためである。花芽分化後の低温が不十分なために生殖発達に完全に移行できなかった結果、生じるものと考えられる。

毛羽立ち(ライシー) 花蕾の表面が粗雑になり、小さな毛が生えたようになることをいう。正常な花蕾は花芽突起の集合したものでまだ蕾になっていないが、毛羽立ちは花芽突起表面から一部が蕾に発達した場合である。花蕾発育中の高温乾燥がひどいとき起こりやすいとされる。

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