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【関西 野菜】2023年を振り返って

公開日:2024.1.31
(画像/photolibrary(https://www.photolibrary.jp/))

2023年は春から秋にかけては気温が高い状態が続いた。低温であった時期はほとんどなく、統計開始以降で年平均気温が1位の高温となった地域が多く、とくに北日本など冷涼な地域でも季節平均気温が1 位の高温となり、農産物にも大きな影響を与えた。

また全国的に秋雨前線や低気圧、台風の影響もほとんどなく、秋は高気圧に覆われて晴れた日が多くなり、降水量が少なく日照時間が長い干ばつ状態が長く続いたため、生育不良となった品目では年末まで影響が残った。

1月上中旬は比較的安定した天候であったが、下旬に強い寒気の影響で西日本太平洋側でも大雪や低温の被害を受けた地域があった。上中旬の気温が高めだった反動もあって、九州南部や近畿南部の豆類など露地作物が被害を受け、入荷量が激減した。

2月に入っても寒波の影響を受けた産地では回復が見られずに入荷量が激減したものも多く、降雨量が少なく干ばつの影響で生育が進まなかった品目は入荷量が伸び悩んだが、品質低下も多く見られ、価格は上げ止まりとなる傾向が見られた。

3月になると全国的に気温が高めとなり前進出荷したものが多くみられたが、一方で北海産の貯蔵品などは気温差による品質低下も見られた。1月末の寒波の影響を受けた豆類などは回復しないまま入荷量が激減した状況が続いた。

3月の気温高で前進出荷となったものが4月に入って急な朝晩の冷え込みから生育が進まず端境が生じた品目があり入荷減量となった。

5月は日中の気温は上昇するも朝晩の気温が低い地域が多く、生育が進まないという状況が起きていたため、その影響で出荷が安定しない品目も多く見受けられた。5月末には例年よりも早い梅雨入りとなり、6月は全国的に降雨の日も多く曇天による日照不足も発生したり、大雨や長雨の影響で品質低下品が発生したりする品目も多く見られた。

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