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花形

公開日:2019.3.14

花の形を花形および花型と表記するが、両方とも「かけい」あるいは「はながた」と呼ぶ。「かけい」と呼ぶ場合は、花冠の形を指すことが多い。園芸植物では、花被および花冠の形だけでなく、花弁の変化、花序の形、咲き方などを含めて「はながた」と表現し、花型と表記することが多い。ここでは植物学において花の形を分類する場合の花形について述べる。

花の形は、花被の有無、雌しべと雄しべの有無、花被片の配列を基にして分ける。

有花被花と無花被花

花弁の集まりである花冠とがくを合わせて花被と言う。花被を持つ花を有花被花と言い、持たない花を無花被花と言う。

無花被花の例にヤナギ、ドクダミ、ヒトリシズカがある。

有花被花はさらに単花被花と両花被花に分ける。

単花被花はがくと花冠のどちらか1つしかない花で、がくだけの例が多い。イチリンソウ、カザグルマ、オシロイバナ、ジンチョウゲがある。

両花被花はがくと花冠の両方ともある花を言い、さらに同花被花と異花被花に分けられる。

同花被花は花弁とがく片の色や形が似ているもので、タイサンボク、ヒガンバナ、オニユリがある。異花被花は花冠とがくとが区別できるいわゆる典型的な花である。ケシ、アブラナ、ウメ、モクレン、ツツジ、キキョウなどがある。

単性花、両性花、中性花

雌しべと雄しべの有無によって分けると、両方があると両性花(雌雄同花)、片方しかない花は単性花であり、雌花と雄花の別があり、雌雄異花である。両方がないか、あっても生殖の機能がない花は中性花または無性花と言う。雌雄異花にはカキ、キュウリ、カボチャ、アオキ、アスパラガスなどが、中性花にはガクアジサイの装飾花がある。

放射相称花、左右相称花、非相称花

平面上の図形を重ね合わせるには回転あるいは鏡面によって行うが、それぞれを回転相称(点対称)、鏡面相称(面対称)と言い、これを植物学では放射相称と左右相称と呼ぶ。真正面または真上から見た花被の形と配列の相称性から花を分ける。

放射相称花は花弁とがく片を構成する各片が同じ形と大きさであり、花に2つ以上の相称面があるもので、整正花とも言う。十字形花(アブラナ)、バラ形花(ウメ)、ナデシコ形花(ナデシコ)、ユリ形花(オニユリ)、釣り鐘形花(リンドウ)、ろうと状花(アサガオ)、壺形花 (カキ、アセビ)、車形花 (ナス)、高坏形花 (サクラソウ)、筒状花(ノアザミ)に分けられる。

左右相称花は相称面が1つだけの花で、蝶形花(マメ科)、スミレ形花(スミレ科)、唇形花(シソ)、舌状花(ニガナ)がある。

非相称花は花被片の大きさがそれぞれ異なり、相称面がまったくない花で、カンナの例がある。

『農耕と園藝』2015年5月号より転載

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