農耕と園藝 online カルチべ

生産から流通まで、
農家によりそうWEBサイト

なるほど園芸用語

切り花の乾式輸送と湿式輸送

公開日:2019.5.23

切り口を給水資材で包んで小型容器や袋などに挿して吸水させるピックル輸送とがある。ピックルはゲル化剤などの給水資材を意味するが、それを入れた容器の保水キャップを一緒にしてピックルないしピックと呼んでいる。乾式輸送では水ストレスを受けやすく、その後の水揚げでも吸水が難しい品目のバラ、宿根カスミソウ、ハイブリッド・スターチス、カンパニュラ等は湿式輸送でなければならない。またピックル輸送では段ボールへの横詰めができ、輸送効率が乾式輸送と同等になるが、花が開き過ぎたり、花首が上方に曲がるなどのように生長が進行するので、低温条件下での輸送が必須条件となる。

切り花は生きているので、その品質を保持するためには乾式輸送であれ湿式輸送であれ、両者ともに低温条件下で行われ、流通の一連の過程が低温で連続していること、すなわちコールドチェーンで結ばれていることが大切である。設定温度は温帯性の品目では10℃以下、熱帯・亜熱帯性の品目では10~15℃の範囲であることが望ましい。

切り花の輸出入は航空機による輸送が主であり、航空機ではバケット輸送が禁止されているので、乾式輸送が行われている。低緯度地帯の高原で大規模に栽培され、大量に生産されるバラ、カーネーションなどは、この輸送方式に適合するように品種改良が行われ、蕾開花が可能であって、早い生育段階での切り前で採花できるものが採用されている。

『農耕と園藝』2015年11月号より転載

この記事をシェア