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6月はプラムがおいしい! あなたは、カリカリ派? それともジューシー派?

公開日:2019.6.21

こんにちわ。KILO804です。

梅雨入りしたというのに、雨が少ないように感じます。ストロベリームーンとそれを取り囲むように惑星達が集まる夜空をベランダから堪能しましたが、雨量が少なく、夏に渇水になるのではと心配のこの頃です。

いつもの青果店「むさしや」さんの店主、飯島さんに6月のおすすめフルーツとして、サクランボ(黄桃)、スイカ、アンデスメロンなどを紹介してもらいました。そのなかでも、ひときわ甘~い香りを放っていた「プラム」(スモモ)についてレポートしたいと思います。

5月下旬からハウス物が出回り、産地が北上していくプラム~すもも

プラムはハウス物からスタートし、雨よけの福岡県、高知県、和歌山県産が5月下旬ごろから市場に出回りはじめ、産地が北上していき、山梨県と東北の福島県、山形県産などに移り変わっていくそうです。今回、むさしやさんで販売していたプラム品種は福岡県産『大石早生』と熊本県産『ソルダム』でした。

色付きの良い『大石早生』。まだ実はしっかりとしていて、もう少し追熟した方が甘みを楽しめる。

色付きよく、果色は黄色い『大石早生』。赤く色付いているので熟していると思いきや、意外としっかりしてます。「カリカリ食べるのが好きなひとは、堅めで食べて、酸味を楽しむ。甘いのがいい人は、家で追熟したほうがおいしく頂けます」と飯島さんからのアドバイス。

果実は黄色の『大石早生』。赤くてもカリッとした食感が楽しめる。自宅で様子を見つつ自分で食べ頃を探るのも、楽しみのひとつ。

実食してみると、種周りの酸味が強くて、酸っぱい果物を食べたい人には、良い果物です。一方で、熟しすぎてしまうと、甘みが抜けてしまうので、置きすぎに注意が必要なんだそうです。

熊本県産の『ソルダム』。鹿本のプラム。鹿本はスイカでも有名な産地だ。

『ソルダム』は、1パッケージの中でも、青い果実と赤く色付いた果実が混在していました。皮をむくと、果実は真っ赤。赤く色付いた果実は、柔らかくなっており、重さがかかっていたところが若干傷んでましたが、食べるのには支障は全くありません。

皮をむくと真っ赤な果実が現れる。炭酸水に入れたりすると映えたりするんだろうな。甘みがやさしい、ほとんどモモの味。ジューシー派にはたまらない一品。

味は、充分熟している果実は、ほとんど桃を食べているようなジューシーな食感と甘みが先行すけれども、さっぱりとした味わいでした。青い果実のものもは『大石早生』よりは硬くはありませんが、歯ごたえのある食感が楽しめます。

飯島さんのおすすめプラムは、山梨県産『貴陽』

入手はできませんでしたが、飯島さんのおすすめは、6月初旬からハウス物が出回る山梨県産のブランドプラム『貴陽』。

飯島さんの話では、プラムは自家不和合性植物であり、酸味の強い中生~晩成のプラム品種『太陽』という品種とかけ合わすそうです。通常2~3回の受粉作業で完了するところ、品種『貴陽』は7~10回も受粉作業をしないと結実しない、手のかかる品種だそうです。

「サイズも大きくモモよりもおいしいスモモだから、機会があったら是非食べてみて」と飯島さん。

値段は、10コ入りで店頭価格約3500円だそうです。引く手が多いので、高値で安定しているブランド品種というこです。そう言われると、食べたくなります。購入することができたら、ブログで報告しますね。

動画サイトで見つけた皮のむき方にチャレンジ

ライフハック系の動画が好きで、家でよく見ています。その中で、トマトや桃の皮をむくために、沸騰したお湯に20秒ほど入れ、すぐに氷を入れた冷水に1分つけると、あら不思議。皮がつるんとむける……という動画を見つけました。プラムでもできそうだったので、チャレンジしました。

沸騰したお湯に、プラムを20秒間つけます。時間が長すぎると果実が暖まりすぎてすぐ食べられなくなるので、サッと湯通しする感じがよいみたいですよ。
お湯から上げたプラムを、氷水に放り込みます。すでに皮が裂けてます。巧くいきそう。
品種『大石早生』は実がまだしっかりしていたので、ツルンと剥けました。気持ちいい~! おいしそう!
品種『ソルダム』の赤く色付いたものは、ツルンと剥けましたが、青い果実はもう少し湯通しした方が向きやすいかも知れません。なにもしないよりかは、上手に剥けました。「トマトの皮むきと同じ要領よね」と妻が。ああ、そういえば、最近うちのトマトは、皮をむいた状態で食卓に並んでました。一手間かけてくれてたのね。
綺麗にむくことができたプラム~スモモ。おいしそう! お試しアレ。

ちなみに、プラム~すももの可食率を計測してみました。『ソルダム』が85.3%、『大石早生』が84.7%でした。こりゃ満足度高いですわね。

品種『大石早生』。1つ59gでした。
皮と種で9g。食べられる部分が50gもありました。食べ応えあるわけだ。
品種『ソルダム』。1つ75g。ちょっと柔らかめで、熟している部分は若干痛みが。でもおいしい。
皮と種で15g。可食率85.3%。8割越えてきました。

桃が出始めでちょっとお高めの時期に、おいしいスモモ~プラムを楽しむ。プラムは酸っぱいからと敬遠してましたが、改めてお気に入りフルーツの仲間入りとなりました。私はソルダムの熟したものが、スッキリした甘さで好きです。皆さんもスモモ~プラムを是非食べてみて下さい。

スモモのような自家不和合成植物について調べてみたり、野菜や果物の皮むきについて、湯煎する時間などを調べたりすると、夏休みの自由研究としていいかも。

それではまた違うネタで!
次回、KILOのブログ担当日は7月23日となります。お楽しみに〜!

追伸その1

むさしやさん店頭で、山梨のトウモロコシ品種「ゴールドラッシュ」がゆでた姿で販売されてました。「ゆでる、と言うより、状態が良ければ、蒸す感じなんだよね」と飯島さん。取材してたら近所のおじさんが「これ旨いんだよなぁ」と2本お買い上げ。

追伸その2

静岡県産三方原のジャガイモ。飯島産が個人的に好きだから、店頭で販売してるんだそうです。

「ジャガイモっていったら、北海道物が年中出回るけど、三方原のジャガイモはこの時期だけに出回ります。通常出回っているジャガイモよりちょっと高いけど、おいしいからお客さんにすすめてます」

ポテサラ、それも半マッシュにして、ゴロゴロ感を残して食べてみたいです。

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