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木質バイオマス燃料

公開日:2019.9.5 更新日: 2019.8.21

温室の暖房は温風暖房か温湯暖房で行われており、温風暖房機で温室の空気を直接に加熱して温風とするか、ボイラーで水を加熱して温水に換えて室内を循環させる。エネルギー源の燃料には石油や天然ガスなどの化石燃料が主に利用されてきたが、木質燃料も使用されている。

生物由来であって再生可能な有機性資源はバイオマスと呼ばれる。森林資源に由来する木材は木質バイオマスと呼ぶことができ、木材を燃料にする場合は、木質燃料というだけでなく木質バイオマス燃料ともいう。主な木質燃料には薪、木質チップ、木質ペレット、おが粉、樹皮、廃材などがあり、温室暖房用としては良質な木質ペレットや木質チップが用いられる。この燃料が発生する二酸化炭素は、カーボンニュートラル(二酸化炭素中立性)であるので、地球温暖化防止に貢献する。

木質チップ:チップの種類には切削チップと破砕チップとがある。

切削チップ:木材をディスク型のカッターで削り取り、薄い方形状の切削片にしたものであり、チッパーと呼ぶ粉砕機で製造される。このチップは品質が均等であって流動性が良い。

破砕チップ:ハンマーミル方式(ハンマーの打撃衝撃で破砕)とカッターミル方式(受刃と切断刃によるせん断力で破砕)の破砕機によって製造される。チップ形状は細長い繊維状であって不均等である。長尺物の発生をともない、品質が不均質で流動性が悪い。

温室暖房用のチップには品質規格でクラス1とするものが使われる。この規格では原料は幹(高木の幹)、全木(高木の根部を除く樹体)、未処理工場残材(背板、端材、剥き芯などの無垢材)を用いていること、製品は切削チップで水分は25%以下あるいは35%以内、灰分は1%以下の最小であることが要求される。

木質ペレット:製材などの過程で発生するおが粉、かんな屑、端材などを粉砕して原料とし、乾燥させて撹拌すると摩擦熱によって軟化し、これを圧縮して造粒機(ペレタイザー)から押し出してカットする。ペレットの大きさは、直径が6ないし8㎜で長さが4㎝以下を規格品とする。ペレットは成形する時に木材成分であるリグニンが軟化して接着剤の役割を果たすので、接着剤は添加しない。原料に用いる樹木の部位によって、ペレットの色が異なり、大きく3種類に分けられる。温室暖房用や家庭のストーブ用にはホワイトペレットが用いられている。

全木ペレット:丸太のすべてを材料として利用し、木の皮まで入れるため外見は茶色となる。ホワイトペレットは樹皮を剥いだ丸太を材料とする。外見は白色となる。バーグペレットは丸太の皮の部分だけで作られたもので、濃い茶色に仕上がる。

『農耕と園藝』2017年3月号より転載

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