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なるほど園芸用語

せん定(剪定)

公開日:2019.12.12

樹木の生育や開花結実の調整および樹形を整えるために、枝を切り取ることをせん定と言う。せん定は樹木の維持管理のために行うものであり、枝振りや姿を整えることから整枝せん定および整姿せん定と2つの用語を組み合わせて表現することが多い。

整枝せん定は樹形の骨格を作ることを目指したせん定であり、整姿せん定はある程度できている樹姿を整えて維持するためのせん定である。一般的な表現としてせん定をすると言う時は、これらのせん定作業を意味する。

果樹園芸では果実収穫を目的としているので、樹の姿形よりも枝の配置が重要であり、整枝の言葉を使う。例えば果樹のモモでは杯状形に整枝するが、観賞用の花桃では自然樹形に整姿すると言う。

せん定方法には、切り返しと枝透かし(間引き)とがある。せん定に用いる道具は、切り刃と受け刃とでできている押切式のせん定鋏と、片刃のせん定鋸を使う。せん定鋏では受け刃側に枝を押し倒すようにして切る。

  • せん定の種類

切り戻しせん定:伸長した枝を途中で切ることは、伸長部を取り除いて元に戻すようになるので、この切り方を切り戻しまたは切り返しという。樹の拡大を抑えるための切り戻しなら、切り口周辺から発生する多数の枝を、翌年以降に整理する。強い切り返しは、枝の長さを短くするうえに強勢な新梢を発生させるので、樹勢回復を図る手段として使う。切り戻しで切り詰める程度が大きい場合を強せん定、枝や茎の先端を軽く切る程度のせん定を弱せん定と言う。

切り返しで切る位置は、斜め上に向いている外芽(幹に逆向きの芽)の上で切る。太い枝では良い方向に向いている小枝の上で切り戻す。

枝透かしせん定:不要になった枝を付け根から切り除くことを枝透かしせん定と言い、枝抜きあるいは間引きせん定とも言う。間引く枝の程度により、大透かし、中透かし、小透かしと言う。大透かしは大枝下ろしとも言い、樹形の骨格を形成している主枝を間引くことである。中透かしでは樹冠を形成する副主枝を間引く。小透かしは樹冠外周部の小枝を間引く。

せん定を行う時期は、強度のせん定を行っても樹木への悪影響が少ない時期が適期であり、植物が休眠している時期から生育開始の直前が最適期になる。しかし花木類は落花直後にせん定する。これは花芽が形成できる期間を確保し、翌年の開花を保証するためである。

冬季せん定:多くの植物の休眠期は初冬から早春の冬であり、この時期に行うせん定を冬季せん定と言う。落葉樹は12〜2月、常緑樹は3月、針葉樹では3月と11〜12月頃が冬季せん定の適期である。

夏季せん定:春に伸びた新梢を切る時は、生育の最盛期である6月上旬〜7月上旬頃の夏に行うので夏季せん定と言う。夏季せん定では弱せん定とする。

 

『農耕と園藝』2013年5月号より転載

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