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思いのほか

公開日:2019.11.18

こんにちは。日に日に朝晩冷え込むようになり、朝家を出るときに「思いのほか寒いな」と厚手の上着に着替えたりして、いよいよ冬本番ですね。今日はそんな思いのほかの話です。

先日、実家から「思いのほか」が届きました。前日に妻から「思いのほか送ってくれるって」と言われたときは正直何を言っているのかよくわからなかったのですが、思いのほかとはこちらです。

そう、食用ギクです。

「思いのほか」とは新潟県内での通称で、名前の理由は「思いのほか」おいしかったからだそう。いくらおいしかったからって、副詞を名称にするなんて斬新すぎでは? と思っていたら、山形では「もってのほか」と呼ぶそうです。これには「思いもよらないおいしさ」という意味と、「菊の御紋」を食べるなんて「もってのほか」という意味の2つの説があるようですよ。でも、後者も結局食べてるんですけどね…。

今は食べられる花、エディブルフラワーにもたくさんの種類がありますが、昔から食べられている食用ギクはその先駆けと言えますね。

キクというと、各地で「菊まつり」が開かれている(弊社からほど近い湯島天神でも今まさに開催中ですね!)ように、鑑賞用のキクの美しさに目を奪われることが多いのですが、苦味を抑えて品種改良した食用ギクもなかなか趣のある見た目です。よく見ると花びらが筒状になっていて、これが食べたとき食感のポイントになるのだとか。

そんな思いのほかの花びらを、妻は容赦なくもぎとっていきます。花芯は苦みが強いので一緒にもぎとらないように指で押さえておくそうです。

山盛り!かいでみるとほんのり花らしい香りがします。

花びらをとったら酢を入れた湯でさっと茹でて、ざるにあけて水切りするものの、ギュッとしぼらないのがコツだそうです。独特の香りと歯触りこそ味わいのポイントになる、と。なるほど。

さっそく、定番の酢の物でいただきました。

ホウレンソウなどの青菜や、カブのような白い野菜と合わせるとより見た目が華やかになりそうですね。生の花びらを汁物に散らす食べ方もあるようです。

ちなみに、妻の子供の頃のお気に入りの食べ方は「マヨネーズと醤油!」だそうで…この組み合わせは子供ならではですかね(笑)。

気になった方はお試しください。

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