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有限成長型と無限成長型

公開日:2020.3.19

シュートの成長が開花後まもなく停止する生育型を有限成長型(有限伸育型)開花期以降も新葉の展開と花の着生が継続する型を無限成長型(無限伸育型)と言う。
両型を有する作物はつる性および芯止まり性の特性を持つことから、これらの特性の有無を成長型の発現として同じ意味で用いることが多い。
作物の例にダイズ、つる性作物、トマトなどがある。

ダイズの有限伸育型は開花後まもなく茎の頂端に花芽ができて、茎の伸長が止まるのでわい性になるが、無限伸育型では開花後も茎葉の展開を継続するために高性になる。
しかし、有限型でも早播き、日照不足、多肥密植などでつる化する品種がある。
有限伸育型では開花が斉一で開花期間が短くなる。

インゲンマメのつる有り品種には無限成長型が多く、つるなし品種には有限型成長が多いことから、つるの有無と無限および有限成長型とが同じ意味で用いられている。
また、つるなしでは草丈がわい性になり、さらにわい性種では分枝が多くなって叢生になる場合も多いことから、わい性および叢生になる系統を有限成長型とし、正常な草丈のものを無限成長型とみなしている。

ペポカボチャに属するズッキーニは短つるでわい化しているので、有限成長型になる。

トマトのわい性種は主軸を維持する仮軸分枝が弱くて自己摘心のようになり、芯止まり系と呼ばれる有限成長型になる。

 

『農耕と園藝』2010年6月号より転載

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