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王者の風格

公開日:2020.1.28

こんにちは、づみたんです。

暖冬と言いつつ冷え込む日も続きますが、みなさんいかがお過ごしですか?農耕と園藝編集部がある東京・御茶ノ水では冷たい雨が降り続いています。

現在、いろいろな風邪やウイルスが流行っています。どうか、お身体にお気をつけてお過ごしくださいませ。

さて、そんな本日は「王者の風格」のお話でも。

 

先日、神奈川県にある、パシフィコ横浜で開催された「第46回 横浜植木株式会社総合園芸展示会」へ取材に出掛けて参りました。

毎年開催されている本展示会は、花きや農業に携わる人で賑わい、講演会やワークショップにも多くの人が参加します。

そんな催しに今年も出展されていた「株式会社エクゾティックプランツ」さん。

いつも笑顔が素敵な尾崎夫妻。展示会などでお会いする際は、このあたたかな笑顔にほっとします。

実は、『農耕と園藝』の人気連載「新花き探索」でもお馴染み、言わずと知れた熱帯・亜熱帯植物専門ナーセリーさんです。

㈱エクゾティックプランツさんのブースには、この日もたくさんのお花が…!

熱帯の楽園や植物園の温室でしか見られない魅力的な植物たちに、途轍もない情熱を注ぎながら栽培されていることもあって、植物園の温室植物納入実績も数多く、プロにも信頼される品揃え、商品知識は国内随一というスペシャルなナーセリーさんです。「ガーデンライフ」の七文字で心ときめくあなたなら、もちろんご存じですよね。

「農耕と園藝」でもお馴染み「新花き探索」は、小誌の人気連載。現在は、ご子息である忠さんがホルティカルチャリストの月江成人さんと交互に執筆して下さっています。

この日、そんな㈱エクゾティックプランツの尾崎夫妻から、とあるお花をいただきました。そのとあるお花というのは…こちらの「キングプロテア」です。

キングプロテアはヤマモガシ科・プロテア属の常緑低木。プロテアのなかでも最大の頭状花を持つ被子植物で、初夏から夏にかけて大きな花を咲かせます。葉はかたく、独特の革のような質感が特徴的です。花型からもわかるようにエキゾチックな雰囲気を醸し出していて、非常に魅力的な花姿です。

気になる花言葉ですが、その昔は王様しか目にすることができなかったというキングプロテアにふさわしく、「王者の風格」。

また、プロテアの花名の由来はギリシャ神話に登場する、姿を自由自在に変えることができる海神「プロテウス」から来ているということもあり、変種の多いプロテアをよく表していますよね。

…しかし、不安です。そんな神々しいお花、私に育てられるのでしょうか…。ましてや王者の風格です。せ、せめて育て方のコツを!

 

「尾崎さん、何か…育て方のコツってありますか?」

「肥料をあげなければいいんだよ」

 

 

 

…あげません! 何があっても絶対に与えません!!!

憧れの伝道師からいただくレクチャーが思いのほかざっくりしているのは、世の常なのでしょうか!

で、ではせめていつ頃その花姿を拝めるのか、ご教授を…!

 

「ちなみに…どれくらいの栽培期間で咲きますか?」

「5年くらいかな」

 

 

 

は、果てしない………!

5年の歳月を枯らさず弱らせず根腐れさせずに育て切ることができるのでしょうか…。期待と不安を抱えながらも、私は美しいキングプロテアの花を咲かせることを決意したのでした。

ちなみにこちらのキングプロテア、過湿・乾燥とも嫌うので「水やり」が非常に難しく、細やかな判断を必要とします。また、鳥媒花で、現地ではオナガミツスイ(Sugarbird、学名Promerops)という鳥が花粉を運んでいるそう。そのため、日本で増やす場合には、挿し木や種まきが一般的とのことです。

なんと風の噂ではラグビーワールドカップ2019を制した南アフリカ共和国の国花でもあるそう。ガース隊長にもお知らせしなくては…!

少々気難しいところもありそうな花ですが、天候不順やカイガラムシからきちんと守り、向き合い愛して、育てていこうと思います。

そして、咲いたらすぐに尾崎夫妻の元へお知らせに伺わなくては!

だま編集長には、カレープランツのおとなりに播いてもらうタネをお裾分けしなくては…!

そう考えると少し未来がたのしみになりました。

この5年間、私が大切に育てることができますように…!

それでは、また次回お会いしましょう!

編集部のづみたんでした。

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