HOME 読みもの カルチべブログ 「完熟袋掛けミカン」を食べる カルチべブログ 「完熟袋掛けミカン」を食べる KILO808 公開日:2020.1.16 こんにちは! KILO815です。今年も美味しい果物を求めていきたいと思います。 さて、まいどおなじみ「むさしや」さんに来ております。 「飯島さん、年明け一発目は、なににしますかね?」 「普通の青果店ならば、年が明けるとハッサクやイヨカンなど雑柑類を棚に並べるんだけど、うちは、木成りの完熟袋掛けミカンを売るようにしてるんだ。ここ15年ぐらいになるかな。袋掛けミカンは昔に比べて出荷量も増加してきていて、産地も積極的に取り組むようになっているね」 袋掛けのまま出荷されているミカン。期待が高まる。枝に葉が一枚ついているのも、なかなか良い演出だ。 「袋掛けミカンはMより若干大きく、Lよりちょっと小さいです」と飯島さん。等級は「特選」の「大」としている。 「リンゴやブドウの袋掛けは知ってるけど、ミカンを袋掛けするの?」 「そう、ミカンをわざわざ袋掛け。本来なら年内で終わる宮川早生や南柑20号を、収穫するのをがまんして、木成りで完熟にするんだ。木成りにすると枝や果実同士がこすれて実に傷がついたりするので、それを防ぐために袋をかけるんだ」 木成りにすると軸の部分が黒くなり見栄えが悪くなり、極端に買い叩かれる場合がある。そのためにも袋掛けは必要なんですって。 「手間がかかってますね。完熟っていうからには、甘いのかな?」 「袋掛けミカンを食べると、美味し過ぎて、普通のミカンが食べられなくなるよ」 「袋掛けミカンひと箱5,500円は高いよ~! 袋掛け以外に飯島さんのおススメミカンは?」 「愛媛の真穴ひなの里の南柑20号、宮崎の原口早生の完熟がおススメかな。うちのイチオシは和歌山のYAMAKI木成り完熟早生ミカン。あっという間に売り切れちゃう」 YAMAKI木成り完熟早生ミカン。飯島さんのお店では、小分けにして売っている。無害なんだけれども、やはり見栄えで、炭カルは洗い流しているそうだ。 袋掛けミカンは確かに珍しいですが、財布には厳しいです。カメムシ除けの炭酸カルシウムで白くなったYAMAKIの木成り完熟早生ミカンも美味しそうですが、新年一発目なので、奮発してひと箱購入してみました。 甘さだけでなく、たくさん食べられる幸せも 小振りで皮も薄い。ギュッとしまっている。ちょっと握るとカンキツの良い香りがフワッとする。 むさしやさんで購入したミカンは、JAれいほくから出荷された袋かけミカン「夢味(ときめき)」。温暖な気候と町営の堆肥センターで生産される有機堆肥を使って、元気な土作りに励み、環境保全型農業を推進し、安全安心で、しかも美味しい農産物の生産に努めているそうだ(同封されていたチラシより抜粋)。 皮がびっちり貼り付いているので、ぶかぶかなものに比べてむきにくい。白い筋はすくなく食べやすい。 糖度はいかほどでしょうか? ネットで検索してみると、11度以上あると美味しいミカンと感じられるそうです。完熟袋掛けミカンを私が持っている糖度計で計ってみると、11.5度でした。食べてみての第一印象は、値段が高かったので甘さが前に出てくるかと思ったのですが、意外と甘さは控えめ。味の奥の方で感じる程よい酸味と相まって、美味しく頂けました。 じょうのうは薄く、口の中に入れても、ごわつかない。これだと皮を出す必要がない。口に含むとみずみずしい果汁がほとばしり、品の良い甘さが楽しめる。 ただ、レビューをする前に、台所にミカン箱を置いていたのですが、ミカン大好きな長男が半分以上を一気に食べてしまい、気づいた時は16個目を口に頬張るところでした。約30個入りでしたので、1個あたり183円、2,928円分の完熟袋詰めミカンを10分で食べてしまいました。 甘ったるいだけのミカンでしたら、きっと16個も食べられなかったと思います。甘さと酸味のバランスが程よく、じょうのうが薄いので口当たりもよく、ミカンを食べる手がとまらなかったのです。生産者さんの勝ちですね。美味しいです。参りました! 農作期は長くなり、袋掛けの苦労、管理も大変ですが、それに見合った味と価格を実現しているのが、完熟袋掛けミカンなのではないでしょうか。 パプリカは完熟ピーマン? 木成り完熟で思い出したのが「パプリカ」です。 私が農業雑誌の編集をしていた当時の編集長に、「オランダからパプリカという綺麗な色のピーマンが輸入され、サラダに彩りを加えている。日本でも栽培法を紹介したらどうか」と進言したところ、たしか、編集長は「栽培期間が長くなり、生産性が悪くなるので、緑色のピーマンからパプリカに代わることがないだろう」と言っておられました。回転率がおちる作目は経営に不利だと考えるのが合理的です。 時代が変わり、子供の嫌いな野菜の上位常連であったピーマンの嫌われっぷりが嘘のような、パプリカのモテぶりはどうしたものでしょうか。今や、子どもに支持される歌のタイトルにまでなった野菜「パプリカ」が、どのようなモメンタムでピーマンにとってかわったのでしょう。 苦かったピーマンが甘くなったから? 色のバリエーションが増えたから? 栄養価が良くなったから? などなど、農業経済学の分野でどなたか研究されませんか。 ということで、次回のKILOの担当は2月20日(木)です。お楽しみに! 追伸 年明け早々、会社の先輩と管理釣り場へ。釣りはじめは風が強かったですが、ミノーで攻めて手ごたえを感じました。キャスト時にサミング(指で出ていく糸を調節する)をして、糸ふけを少なくした方が良いと先輩からのアドバイス。リハビリフィッシングは道半ば、がんばります。 ミノーでニジマスをゲットしたKILO。ボウズはま逃れた。ルアーのキャストに難ありだ。 フライでニジマスをゲットした先輩。再入門は、一人で始めるより仲間がいたほうが楽しいですわね。 この記事をシェア 関連記事 2021.6.3 梅雨のベランダとゼラニウム こんにちは。さかもんです。 そろそろ鉢植えを家に迎えたいなと言いつつ、早くも6月 […] クジャクサボテンゼラニウムガクアジサイハナショウブ 2021.6.3 旬をとじこめる こんにちは。梅雨入り目前の時期ですが、最近は気持ちの良いお天気が続いていましたね […] アメリカンチェリーデラウエアスイカソラマメちまきサクランボ 2021.5.28 「水耕栽培ガチャ」を発見! みなさまこんにちは!とぅーすです。 東京は日の入りが18時半と、ずいぶん長くなり […] モヤシ