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カルチべ取材班 現場参上

カルチべ取材班、野菜・花き種苗改善審査会へゆく⑦「早生エダマメの部」を知りたい!

公開日:2020.9.9

本日のカルチベ取材班は、『農耕と園藝』でもおなじみ、「野菜・花き種苗改善審査会」(東京都種苗会主催)の取り組みをお届けするため、東京都農林総合研究センターに現場参上しました。

今回は、久しぶりに訪れる立川本場からお届け。新型コロナウイルスの影響を考慮し、三密を避け、ソーシャルディスタンスに気を配りながらの審査です。早速お伝えしましょう!

早生エダマメの審査会

みなさまご存知、野菜・花き種苗改善審査会は、毎年東京都農業総合研究センター立川本場および江戸川分場で開催されている由緒正しい審査会。東京都内の品種や栽培品目、栽培技術の向上などに役立てられ、今年度で62回目の開催となります。

そして、そんな本審査会で今回対象となるのは、夏には欠かせない食卓のお供「エダマメ」です。

栽培概要と生育経過

さて、そんな今回の審査対象品目である早生エダマメの出品点数は、全部で23点(内、参考品種:対象品種各1点)。

詳しい栽培概要は、以下の通りです。

[耕種概要]

供試圃場 農総研内供積土圃場(表層腐植質黒ボク土)

播種 2020年4月1日~4月17日(出品各社の申告日に播種)、播種時28℃とし、出芽揃い後25℃で数日管理し、その後徐々に順化させました。

定植 2020年4月15~27日(初生葉展開時)、透明マルチ9215を使用

被覆 定植後から5月25日までベタロンDT650をトンネル被覆

区制 1区約30株の2連制

栽植距離 ベッド幅70cm、通路70cm、2条植え(9500株/10a)

施肥 基肥:N-P2O5-K2Oを成分量4-13-13㎏/10a

[病害虫防除]

東京都病害虫防除指針に従い下記の薬剤を施用

定植時 ダイアジノン粒剤5  4㎏/10a

5月27日 スミオチン乳剤  1,000倍

      ランマンFL   2,000倍

6月11日 マラソン乳剤   1,000倍

      ランマンFL   2,000倍

6月18日 プレバソンフロアブル5  1,000倍

     アミスターFL20  2,000倍

6月26日  ダントツ水溶剤  4,000倍

     Zボルドー水和剤  500倍

[生育概要]

  • 出芽状況:1品種を除き良好で、約3日で出芽揃いとなりました。セルトレイでの出芽率は、22番のみ71%と低い結果でしたが、その他は90%以上でした。
  • 気象条件:定植後の気温は概ね高く推移し、日照時間も平年以上あり、生育は順調に進みました。開花期以降は降水量が多く、着莢状態も比較的良好でした。
  • 病害虫:ハダニが多くみられましたが、薬剤で防除しました。葉の食害も若干みられたましたが、薬害防除により拡大を防止しました。病害については特に認められませんでした。
  • 倒伏防止:6月上旬に強雨があり、倒伏が多くみられました。そのため、マイカ線をベッド両側に張り、倒伏防止としました。
  • 本審査日までの生育日数は品種によって異なり、播種日から75~89日が経過しています。ほぼすべての品種で、収穫適期に到達していました。

審査会のなかでも「エダマメ」を審査する際に立ち毛審査と共に欠かせない、「食味審査」。

今回の「早生エダマメ」の部でも、もちろん食味確認は必須です。

立ち毛審査が終わった区から順に、収穫作業を進めて行きます。と、同時に事前に茹で上がったエダマメを並べたハウスの準備も完了!
すべてのエダマメの食味をきっちりチェックします。もちろん塩茹でせずに、そのままの味わいを確かめます。
品種の特徴をとらえながら、慎重に審査を行います。みなさん配点に悩みながら、審査結果を提出して行きます。

結果発表

さて、いよいよ気になる早生エダマメの部の審査結果が発表となります。各審査の総合点数を踏まえて、今回の審査はご覧のとおり!

<審査成績表>

Ⅰ 1【初だるま】カネコ種苗㈱ 84.93 247.20 332.13

Ⅱ 2【福だるま】 カネコ種苗㈱ 83.20 243.71 326.91

Ⅲ 3【サヤムスメ】雪印種苗㈱ 82.33 244.40 326.73

Ⅲ 4【江戸緑】タキイ種苗㈱関東支店 81.13 242.30 323.43

Ⅲ 5【三芳錦】㈱武蔵野種苗園 80.07 242.21 322.28

Ⅲ 6【おりひめ】㈱日本農林社 81.60 240.60 322.20

技術を向上させ、次の品種へ繋ぐ

以上の結果と講評をもって、今回の審査会は無事終了となりました。

メーカー各社が選りすぐりの品種を競い合い、次の世代へと品種のバトンを渡し続けてきた野菜・花き種苗改善審査会。

落ち着かない社会情勢が続きますが、このような状況下でも、飽くなき探求心と関係各所の連携により、より良い品目・品種の向上を目指しています。

また、今回の「早生エダマメの部」については、本誌「農耕と園藝 秋号」(2020年8月23日発売)でもご覧いただけます。東京都農業振興事務所 西村修一先生の審査講評もご紹介していますよ。こちらもお見逃しなく!

それでは、次回の「カルチベ取材班 現場参上」もお楽しみに。

次回は「ベゴニアの部」をお届け予定です!

 

協力/東京都農業総合研究センター立川本場
取材・文/編集部

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