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【関東 切り花】バラ

公開日:2023.11.17

 

バラは北半球の亜熱帯から寒帯に分布し、乾燥地や高山、森林、海岸まで幅広い環境に自生する。日本では第二次世界大戦以降に育種が本格化し、海外でも評価されるようなバラを数多く作出してきた。1980~90年代には養液栽培法やアーチング栽培法が開発され、バブル時代の好景気に後押しされた需要の高まりとともに、生産も増加した。2000年代以降は多様化する需要で少量多品種化が進み、2022年度大田花きでは約900品種が流通している。

アーチング栽培の様子。

 

図にバラの国内生産本数と輸入本数の推移を示した。国内生産割合は比較的高いものの、細やかな好みを持つ日本人のニーズに合う品種は、生産性の低さ、設備投資の負担の大きさなどの理由から、再生産価格に見合うように生産を維持するのが難しい。一方、生産性の高い品種だけでは、消費者が魅力的だと思うような花をマーケットに供給しきれない。人気品種と生産性のバランスをいかに保つかがバラ生産の正念場である。

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