【関東　切り花】ストック

このブラウン系の品種「ヴィンテージブラウン」は、アレンジの挿し色としてギフトや装飾、ホームユースにも使われている。大手専門チェーン店では、20〜30代のお客様は色が可愛いとギフト用に選び、普段くすみカラーをあまり選ばない50〜60代のお客様は、色の珍しさに惹かれご自宅用に購入するという。アンティーク調の色が年代を問わず受け入れられ、仏花以外にも用途を広げているのだ。

今はあくまで挿し色として少量ずつ使われることが多いが、今後生産量が増えればブライダルなどにも用途の幅を広げることができるのではないだろうか。トレンド品種をきっかけに、ストック全体の需要がより一層拡大することを期待したい。

（注）大田花きでは、優れた花きの出荷奨励、さらなる品質の向上、流行の指標づくりを行うことを目的とし、魅力ある花を作出された生産者様の功積を称え、「フラワー・オブ・ザ・イヤーOTA」として表彰している。大田花きに流通する約20万点の花のなかから、公平な審査に基づき４点が表彰される。（参照HP：https://otakaki.co.jp/flower/）

著者プロフィール

倉光里佳（くらみつ・りか）
株式会社大田花き花の生活研究所研究員。株式会社大田花きでロジスティック部を経て現職に至る。花き業界唯一のシンクタンクとして調査、情報発信事業を行う。業界マーケティング資料であるフラワービジネスノートを制作・販売している。

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